薬局・ドラッグストアは最もMOHを発見しやすい場所

保土ヶ谷薬業会/アムジェン共催の勉強会がありました。担当薬局が、開業からお世話になっている加藤薬局で、現地+WEBハイブリッドだったので楽しくお話できました。薬剤師の先生方への講演は初めてですが、薬物乱用頭痛MOH(薬剤使用過多による頭痛)を併発しているような頭痛難民(適切な頭痛診療が必要であるが気づいてない/縁がない人)をもっとも発見しやすい立ち位置にあると感じています。啓発含め、いくつかスライド提示いたします。

頭痛の状態が悪い(=支障度が高い)と、本来のパフォーマンスでできる仕事量と質が低下し、労働生産性が低下していることが示されています。

海外(EUR)データですが、月8日を越えた先の労働生産性が大きく低下していることがわかります。転職・休職が必要となってしまう場合や、定時までなんとか仕事をできたとしても集中困難で生産性が大きく低下し、ひどくなった頭痛がおまけで帰宅についてきます。重度になると、新規チャレンジや困難に対する精神的レジリエンスが低下して、ダウンしてしまいます。

社会において、処方箋薬局やドラッグストアは、いつも市販薬を大量購入する人・医師から多量のNSAIDSを処方され続けている人などに触れる機会が多いと考えられます。疑ったら是非頭痛外来受診を勧めていただけたらと思います。ひいては、低下し続ける日本経済の底上げにもつながるのではないでしょうか(^_-)-☆

アジョビupdateーオートインジェクター・頭痛連携

大塚製薬主催、「最新の片頭痛治療」地域連携会がありました。昨年から発売された抗CGRP製剤は、総合内科専門医・神経内科専門医・脳神経外科専門医・頭痛専門医の4つの資格者しか扱えない、片頭痛予防注射薬です。今回は、横浜駅西口の前川メディカルクリニック院長 前川寛充先生と、せやクリニック副院長 川口千佳子先生と情報交換いたしました。前座として、私の方から現状提示し、座長は、戸塚のいえまさ脳神経外科クリニック院長 張家正先生でした。

前川先生は、横浜駅前のかかりつけ医として、総合内科に加え、頭痛も多くみられております。アジョビの使用状況などご教示いただき勉強になりました。川口千佳子先生は、頭痛専門医でもあり、都内の有名頭痛クリニックにもサポートに行かれています。電子カルテと連動する頭痛ダイアリーを拝見させていただきました。アジョビは、もうすぐオートインジェクターになり、在宅でも打てるようになっていくものと期待されます。

横浜市は人口も多く、効果的な医療をうけられていない頭痛難民がたくさんいると見積もられております。頭痛を病気として認識せず我慢があたりまえと苦しみながら生活している患者さんも未だ多いと思われます。頭が痛い・吐き気がする・めまいがする・天気や生理で具合が悪い、さらには仕事や学校を休むなどは、(簡単に?)治療で改善が期待されます。片頭痛以外の頭痛原因もあり、まずは「おや?」と気づいたら、我々を受診ください。

最後に前川先生を囲んで記念撮影(^^)/ (張先生はカナダより)

HC会ー脳外科リーダーになっていく後輩たち

2010年医学部卒業-2011年市大脳外入局した先生方との情報交換会がありました。小生が医局長で勧誘した先生方なので、ヒグチル会(日暮チルドレン会-HC会)などと自然に設定されました。ありがたいことです(-_-)。ズーム含め6人参会されましたので、これからの横浜市大・神奈川の地域医療・全国クラスのオピニオンリーダーとなっていくものと思われますので、この会のためにつくっていただいたスライドを各先生1枚ずつピックアップして紹介したいと思います。(あいうえお順)

下吹越航先生(横浜市立大学センター病院 脳神経外科):今回はズーム参加されました。血管障害二刀流をめざして横浜市の中核病院で頑張っています。文科省科研費も取得し、学位取得めざして奮闘中。

高寺睦美先生(横浜市立みなと赤十字病院 脳神経外科):国内留学では辛い時間を過ごしたようですが、英論文表彰され学位取得しました。県内トップレベルの手術数を誇る横須賀共済病院から、横浜市立みなと赤十字病院へ異動し、また新たな環境で奮闘中。

高山裕太郎先生(横浜市立大学附属病院 脳神経外科):市大ラグビー部の後輩で、当院てんかん外来サポートしてもらっています。本邦のてんかん総本山のひとつである国立精神神経医療研究センターで国内留学を経て、持ち前のチーム力を活かして、市大福浦でてんかんチーム医療に奮闘中。

當銀壮太先生(藤沢市民病院 脳神経外科):入局後ひたすらに地域医療に邁進しております。血管障害や外傷などはやはり基幹病院では多いです。私と同じく、脳の専門町医者としての道も模索して奮闘中。その折は、一緒に頑張ろう(^^♪

東島威史先生(横須賀市立うわまち病院 脳神経外科):昨年度まで当院てんかん外来サポートしていただいておりました。てんかんはじめ機能外科に注力しており、今後精神疾患も機能外科で治療される時代になるような気がします。プロ麻雀士でもあり、麻雀と脳科学のハイブリッドなど彼にしかできないことにも奮闘中。

三宅勇平先生(横浜市立大学附属病院 脳神経外科):横浜市大本院では手術が安定しており、多くの術者を任されています。ピッツバーグに海外留学をする予定で、その壮行会も兼ねておりました。冷静沈着で、臨床のみならず研究の才も期待されつつ奮闘中。

最後に集合写真(‘ω’)ノ

 

認知症-保土ヶ谷区市民公開講座

保土ヶ谷区医師会主催の市民公開講座がありました。今回は、認知症がテーマで、「認知症になっても住み慣れた街で」と題して、保土ヶ谷区で認知症診療に携わる先生方とパネルディスカッションをいたしました。

前半:日暮の方から、認知症の一般的な事項について、広くやや深く講演をさせていただきました。講演内容は以下の内容です。
・認知症の種類とstage(正常~MCI~認知症)
治せる認知障害は治す=二次性認知症
・アルツハイマー型認知症・レビー小体型認知症・高齢者てんかん
・介護保険サービスによる非薬物療法
家族など介護者のかかわり方:パーソンセンタードケア

後半:パネルディスカッション
進行:診療所スカイ 鈴木元晴先生
パネリスト:港北病院 山口哲顕先生・浅野医院 黒田理佐先生・ゆう在宅クリニック 三條博之先生 ほどがや脳神経外科クリニック 日暮雅一先生
【徘徊への対応】
・平穏に安全に過ごせることが大切で、その方法を模索する。病院との連携やグループホームの活用も検討
・徘徊の原因を探る 原因に合った対応を 徘徊を止める薬はないのでまずは薬ではなく対応を考慮する

【周囲が受診の必要性を感じていても本人が受診したがらない場合】
・機を待つことも必要
・在宅医の場合 認知症以外の体調不良な部分からアプローチして関係性を作る
・通院の場合 脳梗塞のチェックをしましょうなど認知症と言わず脳の健診と声掛けする
・在宅で訪問を拒否する場合 家族とよく相談して意向を確認しながら進めていく

【家族も本人も受診の必要性を感じてない場合】
・受診しなくてはいけないわけじゃないと肩の力を抜いて考えながら機を待つ

【介護者の気持ちのコントロールについて(つい怒ってしまう)】
・一生懸命介護しているからこそストレスがたまるので介護者を援助する体制が必要 (相談相手・デイやショートの利用など)
頑張りすぎない介護をめざす

【同じ食材を毎回購入し家に物があふれてしまう人への対応】
・介護サービスを活用し一緒に買い物したり片付けたりする
・なぜ買いたいのか原因を探る
・このような独居の人を地域がどこまで受け入れられるか その地域の環境にもよる

【車で迷子になり、免許返納させたいが本人が運転に拘っている どうすればいいか】
・免許証は本人のステータスなので返納を敗北ととらえる可能性あり 返納はしないけど車に乗らないとする
・運転は「卒業」と前向きにとらえる
・キーを回してもエンジンがかからない様に設定して、そのうちあきらめてもらう

【認知症になりにくい食べ物】
・運動と社会参加が大切
・地中海料理がおすすめ サプリは好みの問題 生活習慣病の予防が認知症予防につながる

【家族が薬を飲ませたがらない】
・命に関わらない薬は止めるよう調整可能

【デイやショートなど介護負担軽減のために計画するがデイ等に行ってる間心配でかえって休めない家族への対応】
・介護者が疲れていると良い介護ができない 自分のためではなく優しく介護するために一息ついて欲しいと伝える

直接意見交換ができ、とても有意義な会で多く勉強させていただきました。これからも保土ヶ谷区チーム医療で「中等度認知症の身寄りなし独居」をどこまでサポートできるか頑張ってまいりたいと思います。

参加者集合写真:左より、診療所スカイ/鈴木元晴先生 浅野医院/黒田理佐先生 私 港北病院/山口哲顕先生 ゆう在宅クリニック/三條博之先生 清水医院/清水哲平先生(今回の企画)。

エムガルティupdateー付加給付制度

日本イーライリリー株式会社主催 全国配信の第4回 Emgality Summer Web Seriesがありました。聖マリアンナ医科大学 内科学(脳神経内科)教授 秋山久尚先生より、「片頭痛患者の日常生活の支障はどう変わったか?~1 year CGRP Clinical Experience~」のご講演をいただきました。

エムガルティが発売されて1年4か月が経過しました。従来予防薬と比べ、毎日内服する煩雑性はなく、即効性と有効性はより期待できます、反復性片頭痛(慢性頭痛の治療ガイドライン2021では月3回の発作から使用可能)や慢性片頭痛・薬物乱用頭痛にはよい適応となります。片頭痛は少しずつ頻度が上昇することがあり、慢性化に至ってしまうと、頓用薬が効きにくくなってしまいます。また、その後の人生においても頭痛に煩わされる可能性が高くなります。そこで、頻度上昇している局面においてエムガルティを導入して軽減化を図ることは有効という考えがあります(early intervention)。受験・就職・転職などのライフイベントでストレスが増えたり、閉経・台風・コロナ感染/ワクチン接種などをきっかけに慢性化することがあるので、導入のタイミングとして検討するとよいかもしれません。Galcanezumab 120 or 240 mg given once monthly was efficacious, safe, and well tolerated.  (EVOLVE-2 Phase 3 RCT. Cephalalgia. 2018 Jul;38(8):1442-1454)

今年の6月から、在宅自己注射が可能となりました。こちらに関しては、自分で打つことに抵抗がなければメリットは多いかもしれません。3本まで処方ができるので、来院頻度を下げることができます。また、自身の医療保険の種類によりますが、以下に示した付加給付制度が得られる場合があります。

 

片頭痛克服に大切「我慢の楔」解放

第一三共株式会社主催 片頭痛治療 Frontier Web セミナーがありました。医療者間の勉強会は多いですが、一般の方々が視れないので、当ブログで私の感じた要点を啓発しています。今回はいつもお世話になっている横浜市内の同業先輩である、子安英樹先生と矢崎弘人先生座長のもと、小生から前座として当院における片頭痛診療の現況報告をさせていただきました。頭痛学師範 間中信也先生より、「頭痛診療のファーストステップ~片頭痛患者さんを我慢の楔から解放できるか~」の特別講演を拝聴させていただきました。

「我慢の楔」は間中先生の言葉で、片頭痛患者さんおよび頭痛治療医において十分理解することは治療成功のためにとても大切な概念です。片頭痛患者さんは、初期段階ではドラッグストアなどの頭痛市販薬でその都度対応していきます。全員ではありませんが、経過が長くなってくると頭痛薬内服頻度が増えて常態化しても違和感を感じなくなります。気づけば頭痛薬内服が日課となってしまいます(三叉神経・血管に火事が起きては消化してが毎日おこっている状態)。この状態は、自律神経系が非常に脆弱な状態となりますので、社会適応能力も低下します(踏ん張りがきかない 作業効率が悪くなる)。つまり、頭痛があることは当たり前と諦め、困難や課題へのチャレンジにも消極的になります。間中先生より拝受したスライドを以下に示します(このスライドは以前から気になっていた私にとっての宝スライドです)。

生き物は、あらゆる局面においてこのような「学習性無力感」が発生しやすいものと考えられます。この「拘束」という精神的諦めを見直して楔を解除することにより片頭痛からの自由自在を獲得することができるというわけです。

片頭痛患者さんは、ある時、対処不能な重度な片頭痛に襲われる、あるいはふと自分を客観視した時に、「これはまずい」と気づき、頭痛外来を受診します。そこで初めて頭痛克服のノウハウ(拘束解除のノウハウ)を知ることになります。急性期治療薬トリプタンやラスミジタン、発症抑制薬各種や抗CGRP関連抗体薬など。それにより、人生の見え方が変わり、困難へのチャレンジに対して積極的になっていくものと考えられます。

 

新しい片頭痛治療薬レイボー/エムガルティ

戸塚区医師会 日本イーライリリー株式会社 第一三共株式会社主催で、片頭痛フォーラムがありました。今回は東戸塚・戸塚と近隣の脳神経外科クリニックの先輩方座長のもと、前座として小生からCGRP薬の使用状況を報告させていただき、頭痛診療における日本の中枢のひとつである大阪の富永病院から、頭痛センター副センター長 團野大介先生より最新の頭痛診療エビデンスのご講演をいただきました。

以下、新たに提示されたポイントをいくつか紹介いたします。

レイボー(ラスミジタン)について:レイボーは痛いときにのむ頓用薬です。三叉神経終末のセロトニン5HT1F受容体を刺激してCGRPの分泌を抑制して頭痛を改善します。内服して30分から効果が出現し、2時間後に頭痛を消失させ、24時間と長い間効果が持続します。血液脳関門BBBを通過しやすいため、トリプタンと比べて内服するタイミングが遅れても効果を発揮します。朝起きて片頭痛が強度でも内服して改善する声を患者さんから耳にします。一方、ふらつき・ねむけ・めまいが発生しやすいため、初回から慣れるまでは、夕方から夜・休日にトライすることがすすめられます。これらの副作用は数回重ねることで慣れる傾向があります。体質にあってうまく使えれば大きな味方となりそうです。

昨年発売されたエムガルティ(ガルカネツマブ)を機に、大学病院など大きな病院でも「頭痛外来」が開設されはじめているようです。片頭痛の生活支障や経済損失の大きさが認識され、メディアでも取り上げられる機会が増えているようです。抗CGRP関連抗体薬は、約半数の患者さんで発作日数が半減、10-20%で完全に消失するケースがあります。特に、薬物乱用頭痛症例においてはよい適応となり、頓用薬の内服を我慢せずとも軽快していきます。頭痛が消失した症例で抗CGRP関連抗体薬を中断してもその後再発してこないケースもあります(卒薬)。注射で改善して定期継続している患者さんのうち10%弱は、初回効果が減弱するケースがありますが、投薬前に比べれば大きく改善しているようです。現在までのところ、当院でも169例に使用しており、その効果を多くの患者さんが享受されております。

旧「東海横浜strokeカンファランス」再来

大塚製薬主催 片頭痛診療のこれからを考える in 神奈川 がありました。頭痛に限らず、脳卒中・認知症などの幅広い神経内科疾患の日本のトップリーダーである橋本洋一郎先生に、熊本からWEB講演をいただきました。座長は横浜市内でご活躍されている脳神経外科の頭痛専門医の先生方でした。地域からの発信として小生から、アジョビ(フレマネズマブ)を中心に、抗CGRP関連薬の処方に必要な医師側のチェックポイントなどをお話させていただきました。

古市晋先生は、あざみ野駅前で開業されているとても穏やかな同業先輩です。田口博基先生ほか数名の脳外科開業医で医療や経営などに関する情報交換会を定期的にしておりましたが、コロナ禍でなかなかお会いできなかったので久しぶりにお会いできてよかったです。

橋本洋一郎先生とのなれそめは古く、小生が脳神経外科専門医になりたての31歳のころ、年間手術件数150件ある小田原市立病院で、医局人員不足で孤軍奮闘した辛い時期がありました。当時「東海横浜strokeカンファランス」という、橋本洋一郎先生と田口博基先生が立ち上げた脳卒中について語り合う会とご縁がありました。静岡・神奈川の脳卒中に携わる脳神経系の先生がたがあつまり、深夜まで飲んでた記憶があります。今回の小生の講演がおわり、橋本先生の特別講演の冒頭で、「久しぶりに日暮節が聞けて楽しかった。愚痴なくおちついちゃってるのがちょっとさびしかったですが、」という当時の自分を彷彿とさせる愛のあるコメントいただけたことがうれしいかったです(;’∀’)

橋本洋一郎先生からは、改めてご講演ご教授いただきました。田口先生と橋本先生の、座長演者掛け合いなども久しぶりに堪能させていただきました。田口先生は座長うまいなーと感服した次第です。さて、橋本先生から拝受したスライドの中でも、患者さんにも了解可能な内容をいくつか添付いたしました。地域医療はどうあるべきか、医療連携はどうあるべきか、新薬はどう扱うべきかなど、常に専門家同士で議論を重ね、前例・答えのない問題に取り組み、よりよい医療をみなさんに提供できるように精進をつづけています。

ヘンズツウかるた

日本イーライリリー株式会社 第一三共株式会社 主催で、片頭痛WEBセミナー in Kanagawaがありました。今年の第50回 日本頭痛学会総会 会長である 富士通クリニック 五十嵐久佳先生より、「片頭痛診療におけるチーム医療の重要性と構築のコツ~エムガルティの登場を機にチーム医療の重要性を再考する~」と題して、ご講演いただきました。

片頭痛患者さんは、健康寿命およびQOLは高度に阻害されていることが知られています(慢性頭痛GL2021 Grade A)。10歳~60歳においては、疾病負担の最も高い神経疾患が片頭痛です。片頭痛のために休むこともありabsentismと、出勤中の作業集中困難による支障度presentismもWPAI-Mスコアで高いことが示されています。子育て主婦や、家族余暇の阻害はつらいですよね。

慢性疾患のなかでも、生活習慣病は将来の卒中などに配慮して管理される一方で、片頭痛は怖い疾患を引き起こすことは少ないものの「今痛い」にフォーカスをあてて苦悩を取り去ることが治療の中心です。実際は、受診をしても適切な診断や管理をされず難民化してドクターショッピングを繰り返すかたが多くいるようです。頭痛外来を標榜していても、MRIとって異常なければ緊張型頭痛と診断してNSAIDSでフォローなしとする医療機関も多いと聞きます。五十嵐先生の初診データからは、実に男性の55.3% 女性の67.1%は片頭痛ありなのです。医師だけでなく、スタッフや薬剤師含め、頭痛診療に詳しくなって正確な診断・アドバイスを補完しあうことがチームとして診療の質を向上するうえで重要です。もちろん医師の基本姿勢としては、患者さんによりそい一緒に問題を解決していく姿勢が大切であると思いました。

記念撮影:患者さんをいつも診ている診察室で、WEBを通してきれいなお着物で登壇された五十嵐先生をお迎えして、情報交換や講演を聞けたのはとても貴重な時間でした。

CGRP関連抗体薬についてもお話いただきました。長く頭痛や周辺症状に悩まされていた患者さんは、頭痛が減るに加えスッキリするので逆にびっくりします。医師側としては、導入の際に、片頭痛の診断→支障度評価→治療ゴール設定とダイアリー確認と段取りを経る必要があります。また、頭痛医の対応の中で、患者さんの評価が高い項目は、「日常生活への影響を聞かれた」点が満足度が高いアンケート結果が示されました。

さらに、ヘンズツウかるたをお示しくださいました。片頭痛の複雑なあれこれをかるたで学ぶツールで、楽しく学べる、職場や学校でも楽しく理解できる斬新なツールと思います。待合に置きますので手に取ってみてください。また、ヘンズツウかるたの特設ホームページもございます。

https://www.henzutsu-karuta.jp/

アルツハイマー啓発フェス in 藤沢

アルツハイマーUKフェスが藤沢でありました。湘南エリアを中心に、認知症診療・啓発活動に注力している内門大丈先生主催で、当院も協賛させていただいております。今回のコンセプトは、「認知症の共生と予防について語り合う音楽フェス」で、認知症当事者や、福祉関係者・医療関係者が集い、音楽を聴きながら情報交換し、語り合う良い機会でした。認知症の患者さんたちも楽しく合唱し、その一生懸命さに感動しました。さくらコミュニティーケアサービス 代表取締役 稲田秀樹さんによるフォーク演奏。主催された内門先生。今回は、平塚に新規開業された、メモリーケアクリニック湘南の開業祝も時期的に含まれました。多くのわかりやすい本を書かれており、当院にもバイブルとして待合においてますので、是非お気軽に見てみてください。

東京慈恵会医科大学精神科主任教授 繁田雅弘先生からのコメント。平塚出身で日本の認知症診療を牽引するリーダーです。平塚の自宅を、認知症カフェとして改装し、栄寿庵として情報発信されています。また、メモリーケアクリニック湘南にもサポートに行かれております。開業したてで、じっくりスーパーエキスパートとお話しできる機会はそう長くはないので、ご興味あれば是非!最後に、内門先生作詞した「バースデー」をみなで合唱しました(^^♪

日々の暮らしの中で
君と出会い別れていくよ
ありきたりの日常が
とても大切だったと気づかない
人は生まれて
人と出会い別れていくよ
今日はとても大切な日
みんなの出会いを祝福したい
みんなが出会うバースデー
そして今日が大切だったと
この記憶をかみしめたい
いつか君と別れて
違う道へと進んでいても
大切な今日この日を
決して忘れることなどない
未来に向かうバースデー
そして今日が大切だったと
この記憶をかみしめたい
ララララ ララララ
ラララ ラララ ラララララ(2回)
人は生まれて
人との出会いで生きていけるよ