保土ヶ谷宿場祭2017

保土ヶ谷宿場祭2017で、ブースを出しました。YBP日本光電の協力のもと、上腕で測定可能な動脈硬化チェック、鳥取大学浦上先生開発のもの忘れチェックタッチパネルを提供しました。日本光電といえば、遊園地や駅などの公共の場に必ずあるAEDですが、そのトレーニングツールも貸し出しいただきました。

お祭りの会長さんの話では、昨年よりも人が多いようで、活気を維持している商店街だなあと感じました。このお祭りの特徴は、出店ブースが地元の企業・飲食からという点だと思います。また、値段が全般的に安く、地区の出し物も多いことが、人気の理由だと感じます。お祭りでは異色な当院ブースにも、子供から、なじみの患者さん、地域の方々が訪れてくれました。

AEDの使い方は、手順や注意事項が意外に多く、より啓発を強化する必要があると感じました。ポイントは以下の通りです。

・成人と子供で、モード設定・電極を貼る部位が違う

・人が倒れたらまず救急隊を呼び、並行してAEDをすすめる

・AEDはどこにでもありそうでも探すのが大変なので、施設の担当者にAEDを持ってくるよう伝える

・あとは、目の前で人が倒れた時、積極的に行動する勇気です

 

モヤモヤ病 バイパス手術

市大関連病院で、要請に応じてモヤモヤ病に対するバイパス手術をしています。

モヤモヤ病は、内頚動脈先端部の原因不明の進行性狭窄の病気です。脳の血の巡りが悪くなるため、脳梗塞・脳出血がおこったり、笛をふいたりラーメンなど熱いものを食べるときの過換気で、しびれ・麻痺・失神などを発症します。10歳前後と、40歳前後に発症することが多く、予防的に血行再建術を行う必要があります。脳梗塞や脳出血などの明らかな卒中がなくても、慢性虚血による知能発達障害の可能性もあり、早期発見と適切な治療が重要です。自然経過でも、頭皮や硬膜などの血管が血の巡りの悪い脳に自然に入り込んで、虚血症状を緩和することもあります。

手術は、血流の悪い脳領域に、頭皮の血管を直接つなげます。特にもやもや病は、頭皮の血管も、脳表面の血管も細くて薄く、手術操作で裂けたりと扱いには熟練が必要です。写真の症例も中学生の患者さんで、頭皮の血管(浅側頭動脈)が1mm、脳表の血管(中大脳動脈)が0.7mmと、とにかく細くて薄い状態でした。症例に応じて、さらに側頭筋や硬膜を脳表に接触させる手技を追加します。写真は直接血管吻合後の確認時のものです。左後ろの白黒モニターは、ICGという術中血管撮影で、2本のつないだ血管を介して血流が脳内に良好に流入していることを確認しています。

勤務医時代も今も、バイパス手術は生業のひとつですので、モヤモヤ病や慢性虚血でお困りの場合は、是非ご相談ください。

正しい認知症診療と取り組むべき課題

第21回 認知症を考える神奈川の会がありました。神奈川県内科医学会主催で、神奈川地区では最も大きな認知症の勉強会です。県内の認知症診療に携わっている脳神経外科の先生方も多くいらっしゃいました。

横浜総合病院の長田先生の講演では、昨今の大規模スタディの紹介から、予防でできること・治療でできることのわかりやすいお話があり、知識の整理ができました。

・認知症の発症・悪化を防ぐために必要なこととして、「糖尿病・高コレステロール血症・心不全・心房細動の積極的な治療」「若いうちから頭を使い長く社会で仕事を続けること」「適度な有酸素運動を習慣化すること」「禁煙」「中年期の高血圧治療の一方で、老年期の拡張期血圧(下の血圧)の過剰低下を避けること」などがありました。

慈恵医大の繁田先生のお話では、次に提唱されるべきオレンジプランの内容や、認知症に対する偏見をなくすための啓発の重要性を伺いました。

患者さんの思いが発言しやすい環境つくりや、そこを理解して尊重する社会を目指すことが大切と思います。これには、介護者や社会全体の正しい知識と、心のゆとりの実現も必要であると思いました。

頭痛対策 - 姿勢と体幹筋

頭痛の頻度や重症度が増え、生活支障が大きくなった場合、症状を悪くしている原因が日常生活の中にあることが多いです。頭痛外来でよくみられる増悪因子として、ストレス対処の破綻があります。特に、精神的負荷・長時間同一姿勢(デスクワーク・手作業・運転など)・運動不足が重なっている方に多くみられます。これらは、自律神経のバランスを崩し、頭痛の悪化を引き起こします。姿勢と体幹筋(インナーマッスル)の改善は、自律神経の乱れを抑え、頭痛解消に有効です。

今回、いつもお世話になっている森本先生(新都市脳神経外科病院院長)が監修されている「スキャプラ」を受けてきました。スキャプラでは、Passive(カイロのような術者によるケア)と、Active(ヨガのような自発的なケア)の組み合わせの指導を行っていました。何度か指導をうけることで姿勢や日々のメンテナンスのルーティン化ができれば、頭痛や自律神経の状態がよくなると思いました。私自身は頭痛もちではないのですが、頑固な肩甲骨回りの凝りと痛みでしばしば苦労しています。スキャプラとは肩甲骨の意味で、私にぴったりの内容でした。メンテナンス法を教えていただき、頭痛専門医として医学生理学的にも納得の指導でした。

当院の頭痛外来では、頚椎のチェックを必ず行いますが、ストレートネックの方がとても多いです。その原因に猫背があります。またその原因に反り腰・骨盤の前傾があります。ストレートネックは徐々に後弯し、放置すると将来頚椎症・ヘルニア発症の原因にもなります。普段、これらを有する患者さんには、姿勢の指導を行うようにしておりますが、患者さんがそれをものにするにはルーティン化(習慣化)が必要です。難治性の場合はスキャプラへ何度か通ってもらい、プロのトレーナーからの指導を受けていただきたいと思います。私自身も、身をもって学ぶため通いたいと思います。

文章で総括することは難しいので、まずは個別に診療いたします。お気軽にご相談ください。

よこはま脳涼会 in 関内KAMOME

当院と、東戸塚脳神経外科クリニック、ふるしょうクリニック(川崎)合同開催で「よこはま脳涼会」をしました。横浜のジャズクラブとしては名門の、関内KAMOMEライブマスターズを貸し切りで行いました。8月夏休み最後の貴重な土曜日にもかかわらず、60人を超える方々にご来場いただきました。また機会をみつけて開催できたらと思います。

  1. Room 335
  2. Believe in Dreams
  3. Crossroads
  4. Sugerloaf express
  5. Rainy at Monterey
  6. Coccaine
  7. You’d be so nice to come home to
  8. Polka Dots And Moonbeams
  9. Just Friends
  10. KAIKA
  11. Emily
  12. Spain
  13. Relaxin’ at Camarillo
  14. Bright size life
  15. Bud Powell
  16. Candy
  17. Someday my prince will come
  18. A Girl from IPANEMA
  19. Days of Wine and Roses

All for One, One for All

横浜市立大学医学部ラグビー部同窓会がありました。H11~H16年卒業(今では40才前後)くらいのOBが集まりました。20年ぶりに集まっても、当時の飲み会と同じ雰囲気がすぐつくられるのはすごいと思いました。20年たっているのですが、みな年を取っている感じがしませんでした。寝食を共にし、夏や冬の大会にむけ、連日吐くほど練習したことを思い出します。ラグビーは、フィットネス・判断力・チームワークなど、様々な脳・身体機能を複合的に使ううえ、不屈の根性も要求されます。

いまでは、皆さん大学や地域中核病院で、各科の部門長を任されており、当時培った体力・精神力とチームワークが発揮されていると思います。今後とも、高いチームワークを生かして質の高い医療連携をしていきたいと思います。

新たな脳神経外科専門医

今年度新たに脳神経外科学会専門医に認定された、横浜市大医局の後輩のお祝い会をしました。横浜市立大学脳神経外科教室は、全国の他大学脳神経外科医局に比べ、入局者が多い傾向にあり、人気の医局と思います。今年度受験学年の人数は9人という大人数です。

脳神経外科学会専門医試験は、医師免許取得後の初期研修2年を終了して、脳神経外科学会に入局5年目に受験することができます。合格率は例年6-7割で、3人に1人は不合格という他科専門医試験と比べても合格率が低く、選考基準が厳しめです。みごと専門医をとると、学位や留学など含め、sub-specialtyを目指すことが多くなります。sub-specialtyとは、脳神経外科領域の中で、血管内手術・内視鏡手術・悪性腫瘍・高度な顕微鏡手術・てんかん外科・パーキンソン病などの外科治療である機能外科・脊椎脊髄外科・救急医学などなど多様です。放射線治療・化学療法・神経基礎研究もあります。今の脳神経外科治療は、10年後には古典芸能となってしまうほど日進月歩の領域であり、その選択は慎重かつ重要となります。アンテナを張りつつも、その時その時の自分の判断を信じて、正しいと思った方向に邁進し続けていただきたいと願います。

横浜市医師会 神経科医会 納涼会

横浜市医師会 神経科医会の納涼会がありました。会長であるたぐちクリニック田口博基先生に誘われ、初めて参加しました。

会では、横浜市大医学生時代にご指導いただいた、神経内科の長谷川修先生にも久しぶりにお会いしました。横浜市や神奈川県の脳神経診療のより良いシステムを目指し、皆で意見を出し合い、共有しました。とても有意義なお話を聞くことができました。

特に、脳卒中連携パスの現行の運用状況は改善すべきと感じました。脳卒中パスとは、地域ごとに連携システムが構築されています。脳卒中発症後に「救急病院での急性期治療とリハビリ→回復期リハビリ→かかりつけ医での維持リハビリと再発予防」へと、神経症状の随時評価・適切なリハビリ情報をバトンタッチしていくものです。しかし、救急病院→回復期リハビリへの連携は最近ようやく浸透してきましたが、回復期リハビリ→居宅でのリハビリ計画への移行がスムーズではないようです。今後、市・県で包括するような簡便なパスの構築と普及が必要となります。さらに、連携システムの浸透には、医師だけでなく、ケアマネージャーや訪問看護・リハビリ訓練士なども含めて、システムの理解と運用が必要となります。

会の直前に大雨に合い、お店に行く頃にはみな、びしょぬれでしたが、興味深い神経医療の意見交換ができ、有意義なひとときを過ごしました。

Gleneagles病院

オーストラリア留学時代お世話になったGP(総合診療医)の紹介で、Gleneagles病院を訪問しました。シンガポール植物園の隣に位置する三次救急病院です。シンガポールの医療は面白いシステムで、総合病院に医療テナントが付随して開業医が医療を行っています。ERに加え、様々な検査機器・手術設備も備わっています。開業医はそれらが必要な場合、病院のものを使用することができ、患者さんとしても便利に思います。MRIは、シーメンス社1.5Tが入っていました。

ベテラン神経内科医であるDr Yeoと1時間ほどシンガポールにおけるClinical Neurology脳神経診療についてお話させていただきました。Dr Yeoも、Gleneagles病院で開業しています。頭痛や脳卒中などの脳神経疾患をはじめ、GPならではの幅広い診療をされています。日本の開業医と異なり、多人種を診るため、疾患のバラエティーも多く、時にびっくりするような珍しい疾患に遭遇するとのことです。

同病院には、日本人専用のクリニックもあり、旅行者・留学者・駐在者など日本語診療を必要とする方を対象としています。シンガポールは日本人が多いため、ほかにも多くの日本語対応クリニックがあります。患者さんでシンガポールへ行かれる方もいらっしゃいますので、連携しながら安心できる医療サービスができればと思います。

病を力に

書道家の大矢豊苑先生より、「随縁」をいただきました。

「随縁」は禅語で、ひとつひとつの出会いを大切にする姿勢です。人は、とかく物や事に、善悪優劣などのレッテルを貼りがちですが、病気をはじめ様々な辛いことに対し、マイナスで取り組むのではなく、それをある意味「良いご縁」ととらえて取り組むことで、プラスな反作用をいただけるのではないかと思います。実際、脳卒中を受け入れた患者さんや、認知症の患者さんのケアに最期まで取り組んだご家族から、「辛いけれど、学ぶことも多かった」「逆境に自信がついた」などの心の変化を聞くこともあります。

「魔法の出会い」「如来の心」と、豊苑先生の解説付きです。すべての物事にはプラスに転換できるチャンスがある・いいことも悪いことも大自然の計らいであると意識することで、より生き生きと健康な生活を手に入れられるのではないかと、私も日々修行の毎日です。ありがとうございました。