エムガルティupdateー付加給付制度
日本イーライリリー株式会社主催 全国配信の第4回 Emgality Summer Web Seriesがありました。聖マリアンナ医科大学 内科学(脳神経内科)教授 秋山久尚先生より、「片頭痛患者の日常生活の支障はどう変わったか?~1 year CGRP Clinical Experience~」のご講演をいただきました。
エムガルティが発売されて1年4か月が経過しました。従来予防薬と比べ、毎日内服する煩雑性はなく、即効性と有効性はより期待できます、反復性片頭痛(慢性頭痛の治療ガイドライン2021では月3回の発作から使用可能)や慢性片頭痛・薬物乱用頭痛にはよい適応となります。片頭痛は少しずつ頻度が上昇することがあり、慢性化に至ってしまうと、頓用薬が効きにくくなってしまいます。また、その後の人生においても頭痛に煩わされる可能性が高くなります。そこで、頻度上昇している局面においてエムガルティを導入して軽減化を図ることは有効という考えがあります(early intervention)。受験・就職・転職などのライフイベントでストレスが増えたり、閉経・台風・コロナ感染/ワクチン接種などをきっかけに慢性化することがあるので、導入のタイミングとして検討するとよいかもしれません。Galcanezumab 120 or 240 mg given once monthly was efficacious, safe, and well tolerated. (EVOLVE-2 Phase 3 RCT. Cephalalgia. 2018 Jul;38(8):1442-1454)
今年の6月から、在宅自己注射が可能となりました。こちらに関しては、自分で打つことに抵抗がなければメリットは多いかもしれません。3本まで処方ができるので、来院頻度を下げることができます。また、自身の医療保険の種類によりますが、以下に示した付加給付制度が得られる場合があります。