レイボーのトリセツ ver2.0
日本イーライリリー株式会社主催 レイボー New Year Seminar 2024がありました。レイボーという新たな選択肢に対し、新年早々素晴らしい面々でWeb講演会ができました。日本の頭痛の黎明期を作りいまでも熱く活動されている、間中病院 名誉院長 間中信也先生座長、名演者 えびな脳神経クリニック 院長 岩田智則先生による御講演。現地ゲストで、神奈川の認知症領域の牽引者である メモリークリニック湘南 院長 内門大丈先生、オンラインDiscussuntとして 福島孝徳記念クリニック院長 佐々木裕亮先生 宮前平脳神経外科クリニック院長 上野龍先生。間中先生お膝元 大磯プリンスホテル会場にて、ゲームチェンジャーの機会となりうるひと時に同居させていただけたことに感謝いたします。
痛み止め(急性期治療薬)としては、市販薬やトリプタン製剤がメインでしたが、1年ほどまえからレイボーというパワフルな片頭痛の「芯とり薬」が登場しました。もちろん片頭痛の推進ガイドラインでも1軍です。患者さんにおいては、すでに活用されている方も多いかと思います。
レイボーは、それだけ片頭痛の芯をとる、しかも片頭痛タイミング後手になってもちゃんと働くパワフルな薬です。状況により使い分けている患者さんも多くいます。脳移行が強いこともあり、ねむけ・ふらつき・酔い感が前景に出るケースもありますので、その提供の仕方を議論しました。
岩田先生の講演から学んだことは、SDMという姿勢です。(以下スライド)エビデンスを説明し、主効果の期待と副作用への対応の仕方を丁寧に説明し、回を繰り返しながら合意形成していくことが大切です。
レイボー処方の仕方は大きく3つあり、①まず使う②トリプタンと使い分け(めまい持ちの方)③さらに消炎鎮痛薬を加える。近年の片頭痛リテラシー上昇もあり、ご存じの方も多いですが、(上記スライド)生理時の片頭痛は頑固であり、間中先生より下記提案をいただきました(下スライド)。
私のディスカッションは延長して申し訳ありませんでした。福島孝徳記念クリニック院長 佐々木裕亮先生は、神奈川県でもっともレイボー処方をされている先生で、レイボー1stのコツをご教授いただきました。宮前平脳神経外科クリニック院長 上野龍先生からは、従来のトリプタン・NSAIDSに加えレイボーの3択で処方しているとのことでした。ラストクエスチョンは、内門先生に「専門外の領域の議論ですが、俯瞰して何かコメントいただけますか」と問うたところ、「レイボーはSDMが重要だね」と解をいただきました。精神科診療は、まさに片頭痛のような目に見えない苦悩を相手にする領域でもあり、(もっと複雑か)含蓄がある言葉で感動しました。なかなかに良い会だったと感じます(^^)/