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「がんゲノム医療」東海大学 高橋雅道教授より

ブログ  / 地域連携・その他疾患

みなさん、「がんゲノム医療」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
がんゲノム医療は、がんが発生した臓器ではなく、がんの原因となる遺伝子の変化に基づいて診断・治療を行う医療です。近年、分子標的薬の開発と同時に、コンパニオン診断やがん遺伝子パネル検査とよばれる遺伝子検査の技術が進歩したことにより、がんゲノム医療が普及しはじめています。

たとえば、「肺がん」と診断された患者さんでも、変化している遺伝子が違えば、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬などの薬剤の効果や副作用は異なる場合があります。また、違う臓器のがんでも遺伝子の変化が同じであれば、同じ薬剤が効果を示す可能性があります。

しかし、世の中では令和元年に保険収載されたがん遺伝子プロファイリング検査(がんゲノムパネル検査)を行える施設は2024年7月1日現在、まだ全国でも266施設しかありません(https://for-patients.c-cat.ncc.go.jp/hospital_list/)。

がんゲノム医療中核拠点病院 13か所
がんゲノム医療拠点病院 32か所
がんゲノム医療連携病院 221か所

パネル検査でもしも適合する遺伝子異常が発見されれば新薬を使える道が開かれます。まだ全国的に見れば多くの脳腫瘍の患者さんがこの機会を知らないまま治療を受けています。脳腫瘍で悩むご関心のある患者さんは、是非、私の外来にて相談いただけますと幸いです。お気軽にご相談ください。(毎週火曜日午前中 院長と二診体制で常時います)(9月3日より)」