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てんかん治療アップデート-ビムパット

ブログ  / 地域連携・その他疾患

市民病院神経内科部長 山口先生主催のてんかん勉強会がありました。今回は、てんかん医療の中では第一人者である、新宿神経クリニックの渡辺雅子先生を講師としてお迎えして、ディスカッションをしました。

第一三共からの新規抗てんかん薬ラコサミド(ビムパット)の実際を検討いたしました。ラコサミドは、神経細胞のNaイオンチャネルを緩徐に遮断することで、部分けいれんを防ぐ新しいお薬です。Naイオンチャネルブロッカーとしては、長らくカルバマゼピン(テグレトール)がメインでしたが、より副作用がすくないラコサミドにより、より良質なてんかんコントロールが得られることが期待されます。

当院における診療では抗てんかん薬は、欠かせません。慢性頭痛の予防薬としてのバルプロ酸(デパケン)トピラマート(トピナ)、三叉神経痛に対するカルバマゼピン(テグレトール)、神経根症に対するプレガバリン(リリカ)。認知症合併の複雑部分発作や周辺症状に対する気分安定薬としてのカルバマゼピン(テグレトール)やバルプロ酸(デパケン)。脳腫瘍・脳挫傷後の二次性てんかんに対するレベチラセタム(イーケプラ)。レム睡眠行動障害や本態性振戦に対するクロナゼパム(リボトリール)。など、連日様々な処方をし、恩恵を得ています。

ただし、てんかん薬には少なからず副作用がありますので、今回新しく登場したラコサミドには期待したいと思います。