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アジョビ-update(大島先生よりご寄稿)

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当院で非常勤外来を担当させていただいております、大島聡人です。この度、大塚製薬株式会社様のアジョビ スペシャリストフォーラムにて講演の機会をいただきましたので、その内容を寄稿させていただきます。
The 2nd AJOVY Specialist Forum in Kanagawa

本会は、CGRP関連製剤のアジョビに関する頭痛診療に焦点を当て、講演とディスカッションを通じた深い学びの場となっています。講演会は、座長の鈴木康輔先生のご進行のもと、北里大学神経内科学准教授の北村英二先生と私の2つの講演で構成されました。北村先生のご講演では片頭痛の診断から基礎的な背景、治療、病診連携に至るまでの包括的なレビューをいただきました。頭痛診療のエキスパートの先生ですので、頭痛診療を大局的に俯瞰されていて、治療の手札も広く、30分間という時間以上に密度の濃い内容で大変勉強になりました。

私の講演では、主に当院の頭痛外来のデータを解析して得られた知見を発表しました(データは全て完全匿名化されています)。まず、頭痛の症状で来院し、椎骨動脈解離VADが発見された約100名の患者さんの頭痛の特徴や、その後の予後を推定する重要な因子についての報告を行いました(現在論文作成中)。

また、アジョビを始めとするCGRP関連製剤の使用経験に関する当院のデータも共有しました。200例のCGRP関連製剤3製剤間での頭痛による生活支障度の減少効果の比較検討から、いずれの製剤も高い効果が確認されました。特に、アジョビは、少なくとも6回の投与までHIT-6 score(頭痛の重症度を示す指標)が継続的に低下傾向を示し、平均で-12.3も低下することが確認されました。

ディスカッションでは、アジョビの即効性や、治療の継続・終了のタイミング、副作用の少なさなどについてより実践的な議論を交わすことができました。

このような深い見識を持つ先生方との学びの場を持つことができたのは、私にとって大変貴重であり、これを今後の診療に生かしていきたいと考えています。また、解析したデータをまとまった形で発表できたことは、今後の診療と研究活動の励みとなりました。今後、頭痛診療の進展に貢献できればと思っております。

大島聡人

この記事の執筆者

院長 日暮 雅一 ひぐらし まさかず

院長日暮 雅一 ひぐらし まさかず

略歴

1999年 横浜市立大学医学部 卒業
横浜市内複数の基幹病院で修練
2005年 小田原市立病院 
脳神経外科主任医長
(2005年度 脳神経外科部長代行)
2009年 横浜市立大学大学院医学研究科
脳神経外科助教
(2011年度 脳神経外科教室医局長)
2012年 Australia Macquarie大学留学
医工連携学research fellow
2014年 新緑脳神経外科・
横浜サイバーナイフセンター医長
2016年 ほどがや脳神経外科クリニック開設
2019年 医療法人社団 正念 設立

資格

  • 医学博士(神経薬理学)
  • 日本脳神経外科学会専門医
  • 日本頭痛学会専門医/指導医
  • 日本脳卒中学会専門医/指導医
  • 日本認知症学会専門医/指導医
  • 認知症サポート医
  • 日本医師会認定産業医
  • 身体障害者福祉法15条指定医(肢体不自由 言語咀嚼)
  • 難病指定医
  • 自立支援指定医療機関(てんかん)

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