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頭痛診療 次のパラダイムシフトへ向けてーエムガルティ

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第一三共主催 片頭痛診療の未来を考える会がありました。今回は、昭和平成から令和・未来への頭痛診療の談義ができたことはinnovativeでした。小生は総合座長のお役をいただき、演者は、信州(糸魚川ー諏訪赤十字病院)の勝木将人先生と、桜木町駅前 のげ内科・脳神経内科院長 渡邊耕介先生でした。重要な内容が多かったのでスライド多めです(^^)/

勝木先生は、頭痛診療DXを推進する新進気鋭の若手脳外科医と思います。その卓越する行動力と課題達成力を改めて目の当たりにしました。全スライドを躊躇なくいただきましたので、これからの日本の頭痛診療はこうなる!という先見性も含め一部紹介したいと思います。

頭痛に関するスティグマを改善させることで片頭痛患者の年間経済損失の改善が期待できる点。

薬物乱用頭痛(MOH: 薬剤使用過多による頭痛)をとめるのが頭痛診療の目標のひとつである点。

糸魚川市での学校保護者アンケート調査から見えてきた問題点と、Dx推進で対処できる方向性。

富永病院症例から勝木先生が作成したAI精度。将来的にはすべての医療機関で科を超えて片頭痛の診断ができる可能性があります。

とはいえ、頭痛ダイアリー(紙・LINEアプリ)は、必須。

下スライドを見てもわかる通り、オンライン診療だけでも頭痛は改善できます!オンライン診療は日本であれば患者さんはどこからでも受診でき、医師はどこにいても診療できることがわかります。ほどがや脳神経外科クリニックでも、エムガルティ在宅自己注射を導入した患者さんが、滋賀県に転居したあとも処方を当院オンラインで続けている方がおり、移動や待ち時間・経費が削減できます。勝木先生の内容は多岐にわたり、たくさんのヒントをくださいました。勝木先生!ありがとうございます!

講演2では、横浜の頭痛診療では豊富な臨床経験をもつ、のげ内科・脳神経内科クリニック 院長 渡邊耕介先生に講演いただきました。渡邊先生とは企業講演でもしばしば協働しています。クリニックのチーム医療の重要性を啓発しており、当院看護師もナースセッションをご一緒したりしています。

同じく全スライドを躊躇なくいただきましたので、一部紹介いたします。エムガルティはCGRPの中でも最も簡単に自己注射ができる薬と思います。来院頻度を減らすことができ、調子がよければ自分で注射の期間を調整することができる薬剤です。在宅自己注射導入が圧倒的である渡邊先生よりコツを学びました。頭痛をはじめ自律神経領域を改善するには、医師患者間のラポール形成が重要です。それがあれば、頭痛の改善効率は高まり、CGRP導入もスムーズで反応性もよくなり、在宅j自己注射ハードルも越えられます。注射周辺はナースが入ることがチーム医療として重要です。

ディスカッションは、オンライン開催を忘れるほど、3人で情報交換ができました。最後に、勝木先生を囲んで記念撮影(^_-)-☆

この記事の執筆者

院長 日暮 雅一 ひぐらし まさかず

院長日暮 雅一 ひぐらし まさかず

略歴

1999年 横浜市立大学医学部 卒業
横浜市内複数の基幹病院で修練
2005年 小田原市立病院 
脳神経外科主任医長
(2005年度 脳神経外科部長代行)
2009年 横浜市立大学大学院医学研究科
脳神経外科助教
(2011年度 脳神経外科教室医局長)
2012年 Australia Macquarie大学留学
医工連携学research fellow
2014年 新緑脳神経外科・
横浜サイバーナイフセンター医長
2016年 ほどがや脳神経外科クリニック開設
2019年 医療法人社団 正念 設立

資格

  • 医学博士(神経薬理学)
  • 日本脳神経外科学会専門医
  • 日本頭痛学会専門医/指導医
  • 日本脳卒中学会専門医/指導医
  • 日本認知症学会専門医/指導医
  • 認知症サポート医
  • 日本医師会認定産業医
  • 身体障害者福祉法15条指定医(肢体不自由 言語咀嚼)
  • 難病指定医
  • 自立支援指定医療機関(てんかん)

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