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バイパス手術が有効なケース

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モヤモヤ病もしくは、脳主幹動脈が詰まったなどの慢性虚血で、手術が有効な場合があります。

手術のメリットがデメリットを上回るかどうかは、IMPスペクトという脳血流検査で決定します。安静時とダイアモックスという薬剤を負荷した時に脳血流を測定し、写真のように罹患脳の血流が低下している場合、手術で改善が期待できます。CVRとは血管予備脳のことで、写真の症例では左大脳(写真では右半分)の予備脳が低下しており、ほおっておくと高確率で脳梗塞を発症します。

手術は、頭皮の血管を、血の巡りの悪い脳へ直接つなげます。通常、成人モヤモヤ病の場合は、浅側頭動脈という頭皮の血管を2本つなぎます。

もやもや病は、指定難病であり、給付を受けることができますが、ただモヤモヤ病が偶然みつかっただけでは認定されません。脳卒中を起こしたり手術をしたりした場合は、認定は通ります。他の難病同様、財源の問題でしょうが、判定は厳しくなりつつあります。

 

この記事の執筆者

院長 日暮 雅一 ひぐらし まさかず

院長日暮 雅一 ひぐらし まさかず

略歴

1999年 横浜市立大学医学部 卒業
横浜市内複数の基幹病院で修練
2005年 小田原市立病院 
脳神経外科主任医長
(2005年度 脳神経外科部長代行)
2009年 横浜市立大学大学院医学研究科
脳神経外科助教
(2011年度 脳神経外科教室医局長)
2012年 Australia Macquarie大学留学
医工連携学research fellow
2014年 新緑脳神経外科・
横浜サイバーナイフセンター医長
2016年 ほどがや脳神経外科クリニック開設
2019年 医療法人社団 正念 設立

資格

  • 医学博士(神経薬理学)
  • 日本脳神経外科学会専門医
  • 日本頭痛学会専門医/指導医
  • 日本脳卒中学会専門医/指導医
  • 日本認知症学会専門医/指導医
  • 認知症サポート医
  • 日本医師会認定産業医
  • 身体障害者福祉法15条指定医(肢体不自由 言語咀嚼)
  • 難病指定医
  • 自立支援指定医療機関(てんかん)

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