TOPへTOPへ

気圧変化による頭痛(低気圧頭痛)

気象病?天気・気圧で頭痛が起こる?

天気が悪い日に頭痛などの不調が現れることはありませんか?

以下のような症状がある場合は気圧頭痛の場合があります。

  • 雨が降る前に頭痛が起こる
  • 雨が降る前にだるさ、めまい、むくみを感じることがある
  • 雨の日は頭痛やだるさ、ふらつきがひどい
  • 季節の変わり目に体調を崩す(春や梅雨など)
  • 気圧の変化によって気分の浮き沈みする
  • 天気予報で低気圧だと知ると不安になる

など


気圧の変化による頭痛の原因

気圧頭痛は、気圧の変化が交感神経に影響を及ぼすことで起こるとされています。大きな気圧の変化が起こると、交感神経が興奮し、血管が収縮し、それが反動で拡張することで頭痛やめまいが引き起こされます。湿度や気温の変化による頭痛も同じようにして起こります。また、気圧を感じ取るセンサーの役割をもつ内耳が敏感であると、気圧の変化によって過剰に交感神経が刺激され、頭痛やめまいを発症しやすいです。片頭痛の可能性もあります。


頭痛が起きる気圧はどれくらい?

気圧の変動と頭痛発生に関する研究によると、標準大気圧1013hPaから6~10hPaの小さな気圧低下時に最も頭痛が発症しやすいと報告されています。


気象頭痛は女性に多い?

気圧頭痛の症状で受診される方は女性の方が多く、6割が女性です。また、40代の発症が多い傾向にあります。女性に発症が多いのは、女性の方が男性と比べて自然の影響を受けやすい傾向にあり、片頭痛の罹患率が高いことも影響していると考えられます。さらに更年期の体調不良には頭痛、肩こり、うつなどの天気の影響を受けやすいものが多いことも影響していると考えられます。


気象頭痛の起きやすい時期

気圧や気温の変化が激しい春や夏はセロトニンの分泌が不安定になるため、気圧の変化による頭痛が起こりやすい時期です。気温や気圧の変化に脳が敏感に反応すると、セロトニンが血管内で異常に増減します。そしてセロトニンの分泌が不安定になることで、片頭痛メカニズムで脳の血管が拡張し、三叉神経が圧迫されて頭痛が起こります。


頭痛ダイアリーをつけましょう

気象病は予兆が見られることが多く、大きな気圧の変化の前後で不調が現れるため、天気と自身の体調を記録した頭痛ダイアリーを作りましょう。頭痛ダイアリーには、①天気、②気圧、③体調の変化、④痛みの強さ、⑤運動の有無や内容、⑥睡眠の6つの項目を記入すると良いでしょう。天気と体調の関係や、不調の起こるタイミングを把握することができると対処法を見つけていくことができます。また、頭痛の起こるタイミングを把握することで頭痛が起こりそうなタイミングに頭痛薬を用意しておくことができます。


気圧頭痛に関するよくある質問

気圧頭痛と片頭痛はどのように違いますか?

気圧頭痛は気圧変化により生じる頭痛で、片頭痛や緊張型頭痛と呼ばれる頭痛の一種になります。つまり、気圧頭痛といった独立した病気ではなく、気象変化により片頭痛や緊張型頭痛が誘発される状態を指します。

気圧に弱い人の特徴はありますか?

片頭痛や緊張型頭痛の持病がある方、普段からストレスや睡眠不足が続いている方、冷え性や低血圧体質のある方、天候の変化で体調が崩れやすい方は気圧の変化に弱い傾向があります。

気圧がどれくらいだと頭痛が起こりますか?

個人差があるものの、一般的に気圧が1000hPaを下回ると頭痛を覚える方が多いとされています。特に、1日で4~5hPa以上の気圧が変化するタイミングで、自律神経が乱れ、頭痛やめまい、耳の詰まり感を生じやすくなるとされています。

低気圧頭痛にコーヒーは有効ですか?

コーヒーに含まれるカフェインには、血管を収縮させる作用があります。そのため、血管拡張が原因となる頭痛に一時的な効果をもたらします。ただし、コーヒーを飲み過ぎると脱水や睡眠の質を低下させるため、1日1~2杯を目安にしましょう。カフェインに敏感な方は、緑茶やカフェインレスコーヒーで代用してみましょう。

気圧は普通(正常)なのに頭痛があるのはなぜですか?

気圧が正常でも、ストレスや疲労により体が敏感な場合、頭痛を生じることがあります。また、肩こりや眼精疲労、ホルモンバランスの乱れ、脱水が原因となり頭痛を生じている場合もあります。自律神経が不安定な方は、わずかな気圧変化にも反応して頭痛を生じている可能性もあります。頭痛の原因が分からずご不安な場合、頭痛の治療を得意とする脳神経外科の当院までご相談ください。

気圧頭痛に効く食べ物は何ですか?

ショウガや玉ねぎ、青魚(サバ・イワシなど)は血流を整えるためにおすすめです。また、自律神経を安定させるビタミンB群(豚肉・納豆・玄米など)や筋肉の緊張を和らげるマグネシウムを含む食品(ナッツ類・バナナ・豆腐など)も効果的です。

気圧頭痛にマグネシウムが有効という情報は本当ですか?

マグネシウムには、神経の興奮を抑制し、血管収縮と拡張を安定させる働きがあるとされています、そのため、片頭痛や緊張型頭痛といった頭痛(気圧頭痛を含む頭痛)のある方に、マグネシウムは有効です。食事で摂る場合、ナッツ類や海藻、豆製品、ほうれん草などがマグネシウムを多く含む食品です。摂り過ぎに注意しつつ、適度にマグネシウムを摂取していきましょう。

頭痛があるとき散歩(ウォーキング)は有効ですか?

軽い頭痛や気分の落ち込みがある程度の場合、軽いウォーキングは有効です。血流が促進され、自律神経のバランスが整うことで症状が和らぐこともあります。ただし、痛みが強い場合や片頭痛のように脈打つような痛みがある場合、散歩(ウォーキング)によりかえって悪化することがありますので、まずは主治医とどれくらい運動して良いか相談するようにしましょう。

低気圧による頭痛にロキソニンは有効ですか?

ロキソニン(ロキソプロフェン)は、低気圧頭痛にも有効です。血管の拡張や炎症反応を抑える作用があり、短時間の痛みを軽減するためにおすすめです。ただし、空腹時の服用は胃に負担をかけますので、空腹時の服用を長期間行うことは控えましょう。また、月10日以上服用が必要な場合、主治医に相談するようにしましょう。

気圧頭痛を予防する方法はありますか?

気圧頭痛を予防する方法としては、気圧変化に体を慣らすことがあります。また、規則正しい睡眠や朝食をしっかりとること、適度な運動、水分をしっかりとること、肩や首を温めて血行を良くするようにしましょう。天気予報アプリや気圧予報アプリにて、事前に気圧に関する情報を掴み、睡眠を多めにとるなどの対策を行うことも有効です。